これまで、アウトドアシーンで活躍するライトといえば、頭部に装着する「ヘッドライト」か、手で保持して前方を照らす「ハンドライト」、あるいはザックの後方に引っ掛ける小ぶりな「セーフティライト」が定番でした。
しかし、ここにきてフラッシュライト界に地殻変動が起きています。「バインダークリップ式」を採用したライト(ここでは、総称して「クリップライト」と呼びます)の人気が急上昇しているのです。
私自身もハイキングや日常使いをしているのですが、このクリップライトの使い勝手の良さにすっかり魅了されています。今回は、なぜこれほどまでにクリップライトが支持を集めているのか、その実用的な魅力をご紹介します。
◼️板バネ式からバインダークリップ式へ
従来のライトに搭載されているクリップの主流は、素材の弾力で固定する「板バネ式」が一般的でした。しかし、OLIGHT(オーライト)の「Oclip」や、FENIX(フェニックス)の「E04R」をはじめとする、「バインダークリップ式」が人気を集めています。
バッテリー技術の飛躍的な進化により、従来の丸型電池の呪縛から解放されたこと。さらに、3D設計や精緻な切削加工技術の向上によって、角形をはじめとする自由度の高い筐体デザインが可能になったこと。こうした技術的背景が、この新たなトレンドを後押ししています。
◼️️人気の理由 1:見つけやすい・見やすい場所に的確にマウントできる
まず最大のメリットとして挙げられるのが、その優れた機動力と定位置化のしやすさです。
自宅での収納シーンを思い浮かべてみてください。従来の丸みを帯びたフラッシュライトやスティック型のライトは、引き出しや小物を入れているボックスの中で転がり、いざ使おうと思ったときに見失いがちです。しかし、クリップライトであれば、小物整理用ボックスのフチにクリップで「挟んで」保管しておくことができます。何気ないことですが、これが驚くほど快適。転がることもズレることもなく、いつでも決まった「定位置」にすっきりと収まります。
いざ、外出や登山のときも、バックパックのショルダーハーネスの取り出しやすい位置や、ウェアの胸ポケット、あるいはサコッシュの縁などにパチンと挟み込むだけ。定位置を決めておけば、「どこへ行ったっけ?」と探す手間がなくなります。
◼️️️人気の理由 2:圧倒的なホールド力
日常で使うボールペンなどで、バインダークリップ式の使いやすさを実感している方は多いはずです。あの仕組みがフラッシュライトに応用されたことで、使い勝手が劇的に向上しました。
従来の板バネ式クリップは、ポケットのフチなど薄い生地1枚を差し込む分にはよくても、少し厚みのある場所には差し込めず、逆にペーパー1枚のような薄さだとスルリとズリ落ちてしまうというジレンマがありました。
しかし、バインダークリップ式であれば、クッションやパッドが入った厚手の部分でも、分厚いジャケットの生地であっても、ガッチリと力強く挟み込むことができます。高いホールド力を誇るため、ハードに身体を動かす登山道であっても、落下の心配を抑えて安心して持ち運ぶことができるのです。