2024年5月21日、午前10時29分(日本時間)、国際山岳ガイド・近藤謙司が率いるアドベンチャーガイズ・エベレスト公募登山隊7名が標高8,848m、世界最高峰のエベレスト登頂を果たした。

 このチャレンジには、アウトドアメーカー「Columbia(コロンビア)」が近藤と共同開発したエベレスト登頂用の特別なアタックウェアが使用された。

 東京都内にて、50日におよぶ長い遠征、そしてウェア開発の秘話が語られた報告会が開催され、登頂までを追った圧巻の映像作品も公開された。

会場では出席した隊員に登頂証明書が近藤から手渡された(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

■11年ぶりにタッグを組んだ近藤健司とコロンビアの最新保温機能「オムニヒートインフィニティ」が、理想的なアタックウェアを実現

マイナス30℃近い山頂付近でも冷えを感じることはなかったという「オムニヒートインフィニティ」の保温力(写真提供:三戸呂拓也)

 アメリカ、ポートランド発祥のアウトドアメーカー「Columbia(コロンビア)」。そのコロンビアと近藤が最初にタッグを組んだのが2013年。コロンビアが独自に開発した蓄熱、保温テクノロジー「オムニヒート」を使用したアタックウェアを共同開発し、同年そして2016年、2018年と過去3度のエベレスト登頂を果たしてきた。

 今回、コロンビアと近藤が11年ぶりにタッグを組み、開発されたウェアには、さらに保温力が増した「オムニヒートインフィニティ」が採用された。このことにより、ダウンの量を抑えながらも十分な保温力を確保し、ウェアの軽量化と機動力の向上を実現した。

 ほかにもチンガードやポケット、袖口のウォッチウィンドウなど、極地での行動をサポートする細かな点も総合的にアップデートされた。

自身では8度目となるエベレスト登頂を果たした近藤謙司(写真提供:三戸呂拓也)

 今回の遠征において、ウェアの開発背景から登頂までを追った映像作品をコロンビアが発表。エベレスト街道や途中にある街やベースキャンプの様子、アタックから登頂までの映像は圧巻のひと言。コロンビアがエベレストに挑戦する思いも語られ、アウトドアブランドとしての神髄も窺い知ることもできる。

EVEREST EXPEDITION│コロンビア(Columbia)公式通販サイト 

 

高度順応を繰り返し、2週間かけてベースキャンプへとたどり着くエベレスト街道(画像提供:コロンビアスポーツウェアジャパン)
その地で暮らす人々の生活道路でもあるエベレスト街道(写真提供:コロンビアスポーツウェアジャパン)
ネパール側の南東稜ルートから登頂を果たす(画像提供:コロンビアスポーツウェアジャパン)

●近藤謙司 (こんどうけんじ) 

 チョモランマ冬季北壁最高地点到達等の記録を持つ国際山岳ガイド。
 チョーオユーやチョモランマでは当時の最高齢登頂者を山頂に導き、アルプスではアイガー、マッターホルンのガイドとして活躍。 2013年には、エベレストよりローツェへの連続登頂を成功させる。
 映画・テレビ・CMの出演やコーディネート、講演会や登山商品開発など多岐にわたり活動している。著書に「エベレスト、登れます」(産業編集センター)がある。