厳しい残暑が続くなかで涼しく山に登るには、標高の高い山がおすすめだ。標高が100m上がると気温がおおよそ0.6℃下がるといわれている。今回は標高が高くて、登山初心者向けの山の楽しみ方を紹介したい。

■楽しみ方その1:登山口である上日川峠登山口までは、車で行くのがおすすめ

大菩薩嶺周辺の案内図

 山梨県甲州市と北都留群丹波山村にまたがる大菩薩嶺(だいぼさつれい)は、標高2,057mの山で上日川峠(かみひかわとうげ)登山口から登ることができる。上日川峠登山口には駐車場が併設されており、そこまで車を利用すれば、時間的にも体力的にも効率的だ。また、帰りには麓にある温泉で身体を癒すこともできるため、おすすめの行程となる。

 案内図に従い、上日川峠登山口から登ると、福ちゃん荘を通って大菩薩嶺と大菩薩峠の二手に分かれるルートがある。初心者は大菩薩峠へのルートを歩いてほしい。

■楽しみ方その2:標高2,000mでの昼ごはんは格別!

2,000m地点の標識

 筆者が登った日は残念ながらあいにくの空模様だったが、 標高2,057mの山頂で涼しい風の中、昼ごはんを食べるのは充実した時間である。晩夏から初秋はトンボが多く飛び交い、大自然の中で過ごしているのを実感できる。ガスバーナーを持ってきてお湯を沸かしカップラーメンを食べると、美味しさが疲れた身体に沁み渡る。もちろん、食べ残しやゴミは必ず持って帰ろう。

■楽しみ方その3:稜線を歩いて風を感じよう

大菩薩嶺稜線

 遠くまで見渡せる稜線を眺めながら歩いていると、時おり風が強く吹くことがあり、晴れ間がのぞくことも。直射日光が当たると遮るものがないので、紫外線対策や日焼け止めは曇っていても必須だ。晴れればより遠くの景色も見渡すことができて、写真を撮る回数が増えることは間違いないだろう。

 そのまま稜線を歩いていくと大菩薩峠に到着。出発地の上日川峠登山口まで下って、所要時間は初心者であれば、昼ごはんやゆっくり休憩時間も入れて4時間半から5時間ほどみておきたい。そして、下山後の達成感を味わった後に、ぜひ立ち寄って欲しい所がある。