いまは廃線となった信越本線の旧横川ー軽井沢間を歩き、その時代をリアル体験できるとして最近人気を集めているのが、群馬県安中市の「廃線ウォーク」です。
区間内には奇跡的に当時の姿をとどめる鉄道遺構が多く残り、“日本で初めて”や“ここだけ”にしかない文化財の宝庫。そんな「鉄道の聖地」ともいえる「碓氷峠」で、6月8日と9日に、これまた全国初となる、国道を使用してのラリーレースが催されました。
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開催に合わせ現地では観戦エリアの整備に加えて、「廃線ウォーク」でしか入れない場所からレース観戦できるバスツアーなども敢行され、好評を博しました。
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■廃線ウォークとは
明治中期に関東圏の交通において最大ともいえる難所の碓氷峠を、数々のトンネルや架橋でつないで開通させたのが横川ー軽井沢間の旧国鉄碓氷線です。それまでは中山道を使って峠を越えてゆくことができました。ただそれは大変な道のりで、「いまでいう登山のような行程だったのではないか?」と、碓氷線インストラクターの加藤正夫さんから、レース前のイントロダクションで解説がありました。
険しくも、当時の産業発展にとっては鉄道の開通が切望された、重要な場所であったことが窺えます。
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碓氷線の区間内は国の文化財指定を受け、日ごろは立ち入り禁止ですが、イベント「廃線ウォーク」では廃線を歩くことができます。
イベントがスタートした2018年以降、参加者は増え続けています。今年から始まったナイトウォーク「MELODIC LIGHT WALK」もゴールデンウィーク中は連日定員いっぱいとなる人気ぶり。いまや鉄道ファンのみならず、自然の中で非日常を味わえる空間として目が離せない、アウトドアスポットのひとつなのです。
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■2024全日本ラリー選手権第5戦「加勢裕二杯 MONTRE 2024」Old Usui Touge
日本各地を会場にして合計8戦で争われる「全日本ラリー選手権」。1980年代から2000年代はじめまで舞台となってきた赤城山、榛名山、妙義山の“上毛三山”にちなみ、群馬県で開催されるレースはフランス語で3つの山に由来する「MONTRE(モントレー)」の呼び名で定着しています。
今回は安中市の「安中しんくみスポーツセンター」にサービスパークが、碓氷峠を走行するSS(スペシャルステージ)「Old Usui Touge 1・2」(SS3とSS4)には観戦エリアが設けられました。人気漫画『頭文字D』でもお馴染みの国道18号旧道。やまびこする轟音とともに駆け抜けていくラリーカーは迫力満点! 今後はラウンドを北海道へ移し、10月の岐阜開催まで大会が続きます。
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