いま、スキー場は滑るだけの場所ではなくなってきている。食事、アクティビティ、宿泊、観光などを組み合わせ、冬の旅の目的地として新しい価値観が生まれつつあるのだ。そうしたスキー場が本来もっている非日常的な空間の魅力に気がついたのは、滑らない人たち。その視点に立ち、これまでの概念を取っ払った魅惑のスノーリゾートを紹介する。滑ることに加え、雪のなかでできるさまざまな体験を経て、スノーリゾートを存分に満喫しよう。

■ファミリーに優しい。ただ、それだけじゃない

 湯沢中里スノーリゾートは、JR上越線・越後中里駅に直結している。その開業は1959年12月、元祖“駅前ゲレンデ”なのである。

 加えて上越新幹線の越後湯沢駅からも無料シャトルバスですぐ。クルマでのアクセスもしやすく、関越道・湯沢ICから約10分の距離にある。

 湯沢中里は、“ファミリーに優しいスキー場”にカテゴライズされる。そして、そのなかでもハイレベルな環境を整えている。

 ドーム付スノーエスカレーターを備えた「スマイルキッズパーク」がそのひとつ。子どもが初めて雪遊びを経験し、ウインターシーズンの楽しさを知るのに最適だ。

 子どもがスキー、スノーボードデビューする際には、両サイドにスノーエスカレーターを設置する「エンゼルゲレンデ」が絶好の舞台となる。ここは、リフトに乗らず専用券で利用できるメリットもある。

 「FUN RIDE ZONE」は、「遊びながら上達する」をコンセプトとしたゲレンデアトラクションだ。

 スキー場のシンボル的存在が、かつて実際に線路を走っていた車両をそのまま休憩所として再利用した「ブルートレイン・中里」。車内のレトロな雰囲気が楽しく、ご飯を食べたり、休憩ができる場としても便利なのだ。

 繰り返すが、湯沢中里はファミリーに優しいスキー場だ。だが、それだけでは終わらない意外性がある。

 なにしろ、スキーセンターの目の前にツリーランエリアを設けているのだ。そこはファミリーで賑わうベースエリアとは別世界。バックカントリーの気分が味わえる。

 さらに今シーズンはフリーライド大会も開かれる特設エリア「FWT ZONE」が新登場。非圧雪コースだけでなく、自然あふれる森のなかにウッドレールやパウダージャンプなどが新設されるのだから凄い。これを目当てに通うリピーターが増えそうだ。

 立地的に日帰り客が多いが、周辺宿泊施設もいろいろ。隣接する「エンゼルグランディア越後中里」は、“子育て応援ホテル”として、子連れファミリーのニーズを満たす宿泊施設。他にも旅館、ペンション、ロッジ、民宿と、近隣に宿の選択肢は豊富にある。

■見どころガイド

【滑】Ride:非圧雪環境の充実は湯沢中里の新たな魅力

「FWT ZONE」はウッドレールやパウダージャンプなどの+αがある

 湯沢中里には、無数の非圧雪コース、ツリーランエリア、地形パークがあり、フリースキーヤーにとって“気になるスキー場”として認知度をアップさせている。「チャレンジバーン」は、最大斜度33度の急斜面。ここが「FWT ZONE」となる。また、「Growth Park」の地形は遊び心を刺激する。これらを巡るルーティンで1日はあっという間だ。

場所は中里スキーセンター正面
降雪後の朝はパウダー天国に
「Growth Park」は自然地形をイメージし、起伏やうねりなどの地形が作られた新感覚セクション
初級者から上級者まで気軽にチャレンジできる

TOYO TIRES FWT JAPAN SERIES 2024 Qualifier 2*YUZAWA
開催日:2024年2月3日(土)
HP:https://freerideworldtour.jp/

【遊】Play:スマイルキッズパークでは子どもたちの笑顔が輝く!

遊び疲れたら目の前にある「ブルートレイン・中里」で一休み

 「スマイルキッズパーク」は、1000円で遊び放題のキッズパーク。各種ソリやスノーチュービングはすべて貸出無料で自由に使用できる。スキー・スノーボードも利用できるので、まずはここで足慣らしという使い方もOKだ。スノーエスカレーターも設置されているので移動も楽々。子どもたちも、そして保護者も遊びに目一杯集中できる!

昭和チックな車内の雰囲気は子どもたちには新鮮では?
ソリ遊びは、子どもたちの雪山デビューの第一歩となる
ドーム付きのスノーエスカレーターは機動力抜群。降雪時も快適でシースルーなので、移動中に遠くの山やゲレンデの風景を見ながら会話することができる

スマイルキッズパーク
期間:2023年12月21日 ~ 2024年3月31日
時間:10:00 ~ 16:00(最終受付15:30)
料金:1000円(2歳未満は無料)ソリやチュービングなどのレンタル込み

もっと詳しく!「湯沢中里スノーリゾート」ホームページ