ハンモックに組み合わせるタープには、さまざまなバリエーションがあります。形状の違いによって、軽さ、雨や日差しに対する遮蔽性、設営のしやすさなどが変わるため、目的に合った形状のタープを選択する必要があります。

■変幻自在のマルチプレイヤー「レクタングラータープ(長方形)」

もっとも汎用性が高い「レクタングラータープ」

 ハンモックに限らず、タープの形状でもっとも汎用性が高く、一般的なのは「レクタングラータープ(長方形)」です。タイアウトポイント(設営時にガイラインやペグを連結するパーツやループ)が豊富にあれば、状況に応じて張り方をアレンジしやすく、適応性の高い形状といえます。

 長辺が300cm以上あるものなら、ハンモックと平行に設営し、長辺が300cmに満たないものでも、対角線で長さが確保できるのであれば、斜めに設営してハンモックの屋根にできます。また、幅の広い(240cm以上)ものなら、地面すれすれまでタープで覆うことができるので、横方向からの風雨をほぼ遮断できるだけでなく、プライバシーも確保できます。生地の面積が大きくなるため、重くなりがちなのが欠点といえます。張り方のアレンジによって、前後にドア状の覆いを作ることも可能です。

【おすすめのレクタングラータープ】
Trail Bum「CT Tarp」
https://trailbum.jp/products/ct-tarp
取り回しの良い絶妙なサイズが特徴のレクタングラータープ。設営バリエーションが豊富でタープならではの自由な楽しさを味わえる。対角でリッジラインを取ればハンモックの屋根にもなる。

■遮蔽性と軽さを備えた3シーズンタープの優等生「ヘックスタープ(六角形)」

もっとも一般的な形状が「ヘキサタープ」

 ハンモック専用のタープのなかで、もっとも一般的な形状が「ヘックスタープ(六角形)」です。それぞれの辺にカテナリーカーブ(懸垂曲線)が付与されており、適正に設営すれば幕全体にテンションが分散しやすく、風に吹かれてもバタつかずに安定するのが特徴です。横からの雨風にも強く、比較的軽量なことから、3シーズン用のハンモックタープとしては、もっともバランスに優れた形状といえるでしょう。

 形状を変えて設営するようなアレンジはできませんが、その分、設営に手間もかかりません。形状的に縦方向(ハンモックの前後)を封鎖することはできないため、保温性を確保するのは難しく、寒冷期に使うならば工夫が必要です。

【おすすめのヘックスタープ】
GOSSAMER GEAR「TWINN TARP」
https://shop.aifa.co.jp/shopdetail/000000000073/tent/page1/recommend/
軽量な2人用グラウンドタープ。本来ハンモック用ではないものの、遮蔽性の高いハンモック用のタープとして使うのに完璧なサイズ感。軽量な10DナイロンリップストップSIL/PU生地の採用により、広くて軽いのが特徴。