■三重県鈴鹿セブンマウンテン「竜ヶ岳」

 標高1,099mの「竜ヶ岳」は、滋賀県から三重県へまたがる山脈「鈴鹿セブンマウンテン」の、北から3座目の山だ。

 名前の由来として、郷土資料の一説に「雨を呼ぶ竜神にちなんだ」とされる文献が残っている。確かに上部はゆったりとなだらかな曲線を描いており、竜を連想させる。

 冬の気候は琵琶湖から抜けてくる日本海からの季節風の影響で、太平洋に面していながら標高の割に積雪が多いのが特徴だ。

 2023年は暖冬の影響で、12月時点でまだ白くならないが、1月から2月の寒気が上空を通過したらすぐ出動しよう。竜ヶ岳のなだらかな白い峰が待っている。

■竜ヶ岳の登山道

鈴鹿セブンマウンテン「竜ヶ岳」の登山ルート一覧(国土地理院地図を引用して作成)

 竜ヶ岳は「宇賀渓」という渓谷から、山がこんもりと立ち上がっている形をしている。登山道は山頂へ向かう尾根すじに全部で4つ。山頂が近づくにつれ、なだらかな稜線が広がる。

 今回は比較的なだらかで、登りに最適な遠足尾根から登り、山頂を拝んで金山尾根から下るルートを進んだ。

 寒気で大量の雪が降る時もあるので、車には雪山装備を一式持っていき、天候に合わせて装備を確定させることをおすすめする。

【筆者の日帰り雪山登山装備一式】

【衣服】
メリノウールの肌着、タートルネックシャツ、ウールセーター、ミッドシェル、タイツ、ウールソックス(替えを持参)、雪山用の風を遮断するアウター上下(筆者はパタゴニアのシェルジャケット愛用)、ダウンジャケット

【雪山装備】
輪かんじき、アイゼン(前爪のある10本以上のもの)、ピッケル、登山用ゴーグル、目出し帽、帽子、手袋(インナー・防水性の暖かい手袋、替え)、ネックウォーマー、雪山用の靴(断熱効果があり、アイゼン装着できるもの)、ゲイター(雪山用スパッツ)

【食料など】
1日温かいまま保温できる水筒に湯を入れたもの、行動食(ナッツ・パン、甘いもの)、非常食(カロリーの摂れるもの)

【その他】
保険証、身分証明(免許証)、マップ、携帯電話、タオル、ティッシュ、ビニール袋、コンパス、カメラ、エマージェンシーキット、充電器、ヘルメット、ツェルト、ヘッドランプ、エマージェンシーシート