旭岳(あさひだけ)は、北海道大雪山(だいせつざん)系に位置する標高2,291mの山だ。北海道の山では最も高く、日本百名山、北海道百名山にも選ばれている。標高約1,600mまでロープウェイで昇ることができ、「神々の遊ぶ庭(カムイミンタラ)」と称される絶景を楽しみにたくさんの人が訪れる。

 初冠雪を迎えるのは例年9月下旬から10月初旬にかけて。この時期、旭岳では山麓に広がる紅葉と山の雪景色が贅沢にも同時に楽しめる。今回は2023年の初冠雪を待って訪れた旭岳の様子を紹介する。

■ロープウェイに乗って、紅葉に染まる山を空中散歩

大雪山旭岳ロープウェイ「山麓駅」から望む紅葉と雪景色 

 2023年の旭岳の初冠雪は10月4日。平年より9日遅かったものの、気象台の観測では全国で一番早い冠雪となった。筆者が訪れたのは初冠雪から5日後の10月9日。この日は祝日ということもあり、ロープウェイ乗り場では早朝から多くの人が列をつくっていた。

 「大雪山旭岳ロープウェイ」は、標高1,100mの「山麓駅」から、散策コースのある標高1,600mの「姿見駅」間、約2.4kmを約10分で結ぶ。10分と限られた時間ではあるが、眼下一面の紅葉が遠くの山々まで広がる絶景を味わうひとときは、さながら優雅な空中散歩だ。

 天候不良時は運休の場合もあるため、運行状況は事前によく確認してほしい。

大雪山旭岳ロープウェイ:https://asahidake.hokkaido.jp/ja/

大雪山旭岳ロープウェイの窓から見た紅葉