きっちりと収納袋に入れて持ってきたはずのテントが、撤収の時に収納袋に入らず苦戦したことはないだろうか。筆者は収納袋に入らず、焦ってしまった経験が何度もある。

 今回は何度も失敗をしてきた筆者が、テントを収納する時の「5つのコツ」を紹介したい。

 過去の失敗談も交えながら紹介するので、これからテント泊にトライする人や、テントの収納で苦戦している人の参考になればと思う。

■収納袋のサイズを確認しながら収納!

折りたたむ際、収納袋のサイズよりも少し小さくになるようにするとスムーズに収納できる

 「テントを収納する際には、収納袋の大きさに合わせて折りたたむ」 これは基礎中の基礎であるが、フィールドで実際にやってみると、なかなかうまくいかない。なにせ山の上ではいつも無風で快晴なわけではないし、風が吹けば雨も降るし、地面が濡れていたり足場が平らでなかったりもする。そんな自然環境の中だから、いつもできることができなかったりするものだ。

 撤収の際にはできるだけすばやく、風の影響を受けにくくなるまで小さく折りたたみ、ある程度折りたたんだら収納袋のサイズをチェック。収納袋よりも少し小さくなるまで折りたたんだら、丸めて袋に入れていく。

失敗例:適当に折りたたむと収納袋からはみ出してしまう

 筆者は、収納袋からはみ出してしまうことが何度もあり、そのたびにやり直し、イライラしていたが、それはあらかじめある程度小さくなるまで折りたたんでいなかったからだった。細長くなるように折り、ぐるぐると丸めて収納すると、丸めている最中に風の影響を受けたり、丸めている最中にずれてしまったりで収納袋よりも大きくなってしまうことが多かった。

 あらかじめ小さくなるまでたたんでおくことで、丸める時にもずれにくくなる。

■収納時は、空気の逃げ道を意識するとうまくいく!

丸める時に空気の逃げ道を作ることでスリムにまとまる

 慣れないうちは急いで撤収しようとすると、折りたたむ時や丸める時に「空気の逃げ道」を作ることを忘れてしまう。

 空気の逃げ道がないと効率的に圧縮できずに大きくなってしまい、結果的に収納袋に入らなくなってしまう。

フライシートの例:空気を逃しやすい「向き」を考えて丸めていく

 収納袋の大きさに合わせて折りたたんだら、空気を逃がしながら丸めていくようにしたい。インナーテントであれば、収納時に出入り口のジッパーを少し開けておくことで空気は逃げやすくなるし、フライシートであれば、裾部分の空いている側に向かって丸めるようにすれば、空気は溜まることなく抜けて行く。

■テント収納時は「風上」に立つこと!

風が強い時は風上に立つのがセオリー

 自然の中でのテントの設営撤収は容易ではない。特に厄介なのが「風」だろう。風が吹いている時は風上に立つことで撤収しやすくなる。風下に立った状態で収納すると、折りたたもうとしたテントが風で煽られて自分に向かってきて、折りたたむことすらままならない。

 風上に立ち、できるだけ素早く、風の影響を受けにくくなるまで小さくたたむことで、撤収しやすくなるはずだ。

 その際、汚れるのが嫌だからと地面につけずにやろうとすると失敗しやすい。折りたたんだらできるだけ低く、地面に置き、石などを重りにすることでバタつきを抑えることができる。

 雨の中で撤収をしていた筆者は、濡れた地面でテントが汚れるのが嫌だからと、地面につけないよう収納を試みたことがあったが、風に煽られて全くうまくできなかった。