秋のキャンプのメインイベントになりうるのが焚き火。じんわり温かい火は、最高の癒しとなるだろう。今回は、焚き火台を使わず地面で焚き火ができる「直火」のマナーやテクニックと、焼き芋やスモア作りなど、ちょっと寒くなった季節の楽しみ方をガイドする。

■「直火」で焚き火をするメリットと注意点

 直火のメリットは、焚き火台の準備が必要ないので荷物が軽くなる、足元から暖かいことなどがあげられる。そしてなんといっても、独特の野趣が感じられることが一番の魅力だ。

 しかし、現在の日本では火災予防はもちろんだが、自然の環境保護のために直火を禁止しているキャンプ場が多い。直火をしたいときは、必ず「直火可」のキャンプ場を利用しよう。

■必要な道具は?

直火の焚き火で準備したいもの

 直火を楽しむために必要な道具を確認しよう。

火ばさみ
スコップ
皮手袋(または軍手)
ライター(またはガスバーナー、ファイアースターター)
薪(針葉樹と広葉樹お好みで)
焚き付け(または着火剤、落ち葉や松ぼっくりも代用できる)
アルミホイル
炭ツボ(または蓋付きの空き缶)
水(2リットルほど)など

 基本的には焚き火台での焚き火で使う道具と直火で使う道具は同じだが、スコップがあると便利だ。

■場所の決め方は?

 直火で焚き火をする場所は、テントやタープから最低2メートル以上離れており、木や草が生えていないところを選ぼう。また簡単に移動できないので、風向きにも十分注意したい。場所が決まったら、スコップで土が見えるまで、落ち葉などを取り除き、直火スペースを確保する。周りに石を置いてピットのように囲むのもおすすめだ。

■薪を組んで点火

針葉樹の薪の下に焚き付けを入れて点火

 直火スペースの中心に小さく割った針葉樹の薪を組み、底部分に焚き付けを入れ点火する。焚き付けや着火剤がない場合は、キャンプ場周辺から松ぼっくりや小枝、落ち葉などを調達し、それに点火してもよい。

■秋の直火のお楽しみ 1「焼き芋」

アルミホイルで芋を包んで焚き火に入れるだけ

 秋の直火で簡単に楽しめるのが「焼き芋」だ。小さな火でも十分にできるので、ぜひチャレンジしてほしい。大きさにもよるが、20分ほど火に入れる。仕上げに落ち葉をパラパラと焚き火に少しかけると、落ち葉焚きの香りがプラスされ、秋っぽい風味が増す。