飯能アルプスは、埼玉県飯能市から秩父市にまたがる、いわゆるご当地アルプスの一つ。西武池袋線・飯能駅からアクセスできる天覧山(てんらんざん・標高197m)から、伊豆ヶ岳(いずがたけ・標高851m)までの約25kmの山並みを指す。

 飯能アルプスは西武秩父線沿いにあるので、駅からのアクセスが容易。そのうえ、エスケープルートが豊富で、自分の体力や登山レベルに合わせたコース選択が可能となる。この自由度の高さも、飯能アルプスの魅力の一つだ。

 今回は西武秩父線・正丸(しょうまる)駅を出発し、西吾野(にしあがの)駅に帰ってくるコースを紹介する。道中では、100mほどの鎖が取り付けられた岩場や、穏やかな尾根歩きなどが楽しめる。さらに、ゴールとなる子ノ権現(ねのごんげん)は足腰守護の神様が祀られており、境内の巨大なわらじや下駄が、登山者を和ませてくれる。

■「飯能アルプス」縦走コース紹介

駅と駅を繋ぐ、飯能アルプスの縦走路(国土地理院地図より引用)

●伊豆ヶ岳登山の玄関口「正丸駅」のアクセス方法

 正丸駅は、西武秩父線の駅で、都内からは西武池袋線・飯能駅を経由して向かう。池袋駅から正丸駅までの所要時間は約90分だ。正丸駅前には飲料などを購入できる売店があるが、必要な飲料水を事前に用意しておくことは、もちろん登山者の心得だ。

●正丸駅から4座縦走を経て「子ノ権現」参拝!  縦走コース所要時間

正丸駅(0:00)→五輪山(1:40)→伊豆ヶ岳(2:10)→古御岳(2:25)→高畑山(3:05)→天目指峠(3:40)→子ノ権現(4:35)→西吾野駅(5:45)
所要時間:約5時間45分
歩行距離:約12km
登山レベル:中級者向けだが、伊豆ヶ岳を目的地としたり、西吾野駅から子ノ権現を目指すなどコース取りによって、ビギナーも安心して登ることができる。天目指峠(あまめざすとうげ)から車道で直接西吾野駅に向かうエスケープルートもある。

背の高い木々に覆われ、木漏れ日が差し込む飯能アルプスの登山道