暖冬傾向の冬でしたが、ここ数日は忘れていた冬を取り戻すかのように寒い日が続いていますね。筆者の暮らす長野県北部では断続的に降雪も続いています。県内の渓流釣り解禁日の第2弾、3月1日に解禁を迎えた「姫川上流漁協」が管轄するエリアへ赴きました。果たして、その釣果のほどは……。

スキーもいいけど釣りもいい! 白馬エリアを流れる姫川上流部

雪景色となった白馬エリア。「大出の吊り橋」付近の姫川本流の様子

 長野県北西部にあたる、白馬村から小谷村にかけて、本州屈指のスキーリゾートが連なります。その“HAKUBA VALLEY”を貫くように日本海へと流れていくのが姫川です。透明度の高い本流に加え、東西の谷間にそれぞれ特色のある支流群が数多あるフィールドです。漁協による放流もされているのですが、沢によっては天然魚と出会えるチャンスが多いのも魅力でしょう。

■雪が必要なのはスキー場だけじゃない! 恵みの雪

姫川本流と某支流の合流点を見にいくと、すでに先行者の足跡が付いていました

 天気予報通り前夜から降り出した雨は雪に変わり、スキー場に向かう車も多く見かけました。

 スノースポーツ愛好者にとってはもちろん、スキー場や周辺の観光に携わる人々にとっては恵みの雪です。ただ釣り人にとっては、急激な気温、水温の低下や積雪の増加は釣りを難しくする要素です。しかし、この時期に高い山々に積もった雪は、豊かな森による“緑のダム”と力を合わせて重要な役割を果たしてくれます。夏にかけてじわじわと解け出した雪は、清冽な水の潤いを流れに届けてくれる大切な存在です。昨年に味わったような渇水や高水温を少しでも緩和してくれることを願うばかりです。