雪山登山って、やっぱり憧れますよね。晴れた日には、澄んだ青空と一面に降り積もった真っ白な雪のコントラストが息を吞むほどの美しさ。それでもやっぱり夏山以上に危険度は高まり、その一歩を踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。

 むやみにチャレンジしないというその判断は正しいものでしょう。もちろん、自然の中で絶対に安全ということはないけれど、正しい知識や技術を身に付けることで、憧れの雪山登山は身近なものとなってきます。

 安全に、そして楽しく雪山登山デビューを果たしたい!  という方々のために谷川岳ロープウェイが「雪山登山スクール」を開講。いち早く体験してきた様子をレポートしたいと思います。

■ギアを全て揃えなくても受講可能!  アイゼンのレンタルもあり

谷川岳ロープウェイ ベースプラザでまずは受付

 ウェアや登山靴はもちろん、雪山登山には必須となってくる様々なギアがありますよね。例えば、アイゼンやピッケルなど、実際にどんなものを買っていいのかも分からないのが我々、雪山ビギナーの悩みのひとつ。

 しかし、こういったギアを揃える必要なく参加できるのが「谷川岳雪山登山スクール」です。例えば、アイゼンはトップブランドのレンタルもあり、受付で講師となるガイドが自身の靴に合ったモデルを選んでくれます。他のギアもレッスン内容に応じて、ガイドから借りることができ、こういったところからも用具選びを学べ、購入する際の大きな参考となります。

 また、受付にて当日、「みなかみ山岳ガイド協会」の山岳保険(1000円)にも加入できるということも雪山初心者には安心のポイントでしょう。

自身のアイゼン、もしくはレンタルのアイゼンが靴に合っているかしっかりとチェックしてくれる
ベースプラザ、チケットカウンター横のポスターが目印

■まずは座学から!  対話形式で参加者に応じた知識が自然と身に付いていく

実際のフィールドを想定し、対話形式で講習は進められていく

 初心者向けということもあり、いきなりフィールドに出るのではなく、まずは座学で基本的な雪山の知識を身に付けます。

 座学では主に「夏山と冬山の違い」「事前の情報収集」「雪山登山の装備」などをメインテーマに学びます。雪山ならではのルート選びや天候の調べ方、夏山にはない装備など、初心者だと、そのほとんどが初めて知る情報となるため、一方的な講義方式だと、受け身のみとなってしまい、なかなか理解できないことが多いということもありますよね。

 しかし「谷川岳雪山登山スクール」での講習は対話、質疑応答形式がとられているため、全てのテーマにおいても「こういう時はどうする?」「何が必要だと思う?」「夏山だとそうだけど、雪山だとどうしたらいい?」など、参加者自身が考え、ガイドとの対話によって進められます。

 これまでの登山での経験や知識が雪山での対応にアップデートされていくようで、自然とその知識が身に付いていきます。

リラックスした雰囲気ながら雪山の厳しさには真剣に耳を傾けたい
知識、技術と共に大事な装備についても初心者に分かりやすく解説してくれる