2024年3月16日(土)福井県は東京と北陸新幹線で一本につながる。石川県金沢駅までつながっていた北陸新幹線が、ついに福井県敦賀(つるが)駅まで延伸する。今まで、首都圏から福井県を訪れる場合、高速バスか新幹線で米原(まいばら)駅および金沢駅で在来線に乗り換える必要があった。

 北陸新幹線の敦賀延伸により乗り換えなしで首都圏から福井県を訪れることが可能になる。北陸新幹線金沢-敦賀間の3月16日開業を控え、テレビや雑誌などで数多く取り上げられているので、ご存じの方も多いだろう。

新幹線が停車する福井駅周辺には巨大な恐竜や飲食店が並ぶ

 今回は、元福井県民である筆者が、新幹線停車駅である福井駅の周辺グルメと名所をご紹介する。これから福井を訪れる人はぜひ参考にしてほしい。

■福井の観光スポットへの、冬のアクセス事情

福井県は日本海の幸が美味しい。福井駅周辺でもその日獲れた魚介類が味わえる

 人気の観光名所でもある「東尋坊(とうじんぼう)」や「福井県立恐竜博物館」は北陸新幹線福井駅から鉄道または路線バスを利用して訪れるのが一般的だ。どちらも福井駅から1時間圏内である。

冬は積雪が多く、車の運転はスタッドレスタイヤが必須となる

 福井県を初めて訪れる人は福井駅周辺の宿を拠点にするのがおすすめ。また北陸新幹線の敦賀延伸開業前の冬に福井を訪れる場合は、雪の多い地域なので現地での移動は公共交通機関の利用が望ましい。

福井駅から日本海までは鉄道または路線バスで約1時間

■福井県のソウルフードがいただける「ヨーロッパ軒」

福井市の中心部にあるヨーロッパ軒総本店。レンガ色のビル1Fが入口

 福井駅周辺は県民御用達のグルメが豊富だが、ここでご紹介するのは、福井県のソウルフードの一つ「ソースカツ丼」。福井県でカツ丼と言えば、卵とじではなくソースのカツ丼が常識だ。

 県内には多くのソースカツ丼店があるが、その中でも、県民から高い支持を集めているのがヨーロッパ軒である。県内各地にあるチェーン店で、福井駅周辺だけでも数店舗ある。中でも、筆者が通うのは駅から15分ほど歩いた繁華街、片町にある「ヨーロッパ軒総本店」だ。

辛口のソースとご飯との相性抜群なヨーロッパ軒総本店のカツ丼(1080円)

 辛口だけど、さっぱりしたソースがたっぷりかかったカツ丼は、一度食べたら病みつきになる人が多い。福井を訪れた際には筆者が必ず足を運ぶように、県内外にリピーターの多い名店である。ホテルや帰りの北陸新幹線などでゆっくりいただけるテイクアウトもおすすめだ。

店内の一部メニューはテイクアウトも可能。カツ丼(小)900円

・ヨーロッパ軒 総本店
住所:福井県福井市順化1-7-4
電話番号:0776-21-4681

URL:http://yo-roppaken.gourmet.coocan.jp/

●【MAP】ヨーロッパ軒 総本店

 

■関西で人気のやきとり屋「秋吉」は実は福井が発祥

福井一の繁華街にある「秋吉片町店」はいつも多くの人で賑わっている

 「秋吉」といえば、関西や関東など各都道府県で見かける、気軽にやきとりが食べられるチェーン店として知られているが、実は福井県発祥の名店であり、やきとりが福井のソウルフードであることはあまり知られていないと思う。男性客に「社長~」女性客に「お嬢様~」と威勢のいい掛け声で案内する接客方法が特徴的だが、何よりも安価で美味しいのが同店が人気の理由である。

秋吉のやきとりは5本単位での注文となる

 秋吉でのやきとりの注文は5本単位で行うのがルール。初めての来店者は少し戸惑うかもしれないが、店員さんが丁寧に教えてくれるので安心だ。コリコリとした食感が特徴の親鳥(おやどり)を使用した「純けい」や、腸を焼いた「しろ」が人気メニュー。このほか揚げ物や一品もの、〆のご飯系までメニューは幅広い。

 ちなみに、やきとりのサイズが一般的なものより小さく、一口サイズの感覚でパクパクと5本は余裕で食べられる。また、焼き上がったやきとりをステンレス製の保温プレートに置き、時間がたっても温かい状態で食べることができるようにした配慮も同店ならではのサービスである。

福井駅前にも秋吉があるので、出張帰りに一杯なんてことも可能だ

・やきとりの名門秋吉 福井片町店
住所:福井県福井市順化2-7-1
電話番号:0776-21-3573

URL:https://www.akiyoshi.co.jp/

●【MAP】やきとりの名門秋吉 福井片町店