山梨県の東端、東京都の最奥に位置する鶴峠〜奈良倉山〜松姫峠〜鶴寝山〜大マテイ山へと続く稜線は、知る人ぞ知る紅葉ハイキングの名コースです。

 例年、このエリアの紅葉が最盛期を迎えるのは11月上旬。全国的に少し紅葉が遅れ気味の今年は、ちょうど今週がもっともきれいな色づきを見られそうなタイミングです。

紅葉の中を登っていく
奈良倉山山頂は、「秀麗富嶽十二景」にも選ばれている富士山のビュースポット

■おすすめしたい理由は2つ

 このコースをおすすめしたい理由の1つは、スタート地点の標高が高く、歩き始めてからすぐに紅葉を楽しめること。そして、稜線だけを往復するならばアップダウンがほとんどないので、体力的な不安がないことにあります。

鶴峠手前あたりの紅葉が特別美しい
樹種はカエデ、モミジ、カラマツなど

 タイミングが当たれば、稜線上はスタート直後から終始きれいな紅葉が続きます。中でも、特にきれいなスポットは奈良倉山と松姫峠間、松姫峠と鶴寝山間です。

足元を見てみたり……
樹上を見上げたり。のんびり歩こう

 標高1,250mの松姫峠からスタートすると、大マテイ山(1,409m)までの標高差はわずか150mほど。ゆっくり歩いて1時間半ほどの道のりに、急なアップダウンはありません。これじゃ歩き足りないという方は、鶴峠(標高870m)や小菅村からスタートする計画を立てると良いでしょう。